I create…

「創る」ことは、私にとって、いのちの衝動であり、自分と世界をつなぐひとつの術なのかもしれません。空間をつくったり、花を生けたり、絵を描いたり、言葉を書いたりする中で、自然や人、植物や生き物たち、そして光や風や音と対話し、自分の内なる世界と外の世界とのバランスをとりながら、自分のいのちを燃やし、日々を生きているのだと思います。

私の最初の興味は、自然の中で巧みに生きる植物や生き物たちでした。そこから、環境や野生動物問題に対して何かしたいと思い、生態学の勉強する中で、結局これらの問題は人間社会の問題であると気づきました。そして今は、空間づくりを通して人と自然のよりよいバランスを作っていくランドスケープデザインというお仕事をさせていただいています。また、近年はアートインスタレーション作品なども作らせていただいています。

私が創るものには、あまり一貫性がないのかもしれません。けれど、この時代に生まれ、生きていく中で出会う様々な出来事や環境において、その時々に自分の心が吸収したことを、どんなにささやかでも、発信していけたらと思っています。それが、だれかの心を動かすことや、世界を少しでもよい場所にできることにつながれば、何よりも幸いです。

saiho + Sayuri Hayashi Egnell

スウェーデン在住の作曲家、林イグネル小百合さんとユニットを組み、saiho + Sayuri Hayashi Egnellとして、インスタレーションや映像作品をいくつか発表させていただいています。

林 イグネル 小百合 > LINK

スウェーデンストックホルム在住の音楽家/アーティスト。
2014年“都市空間の国際サウンドコンペティション”で坂本龍一氏に選出され金賞受賞。同年、ノーベル博物館主催の展示にてノーベル平和賞の音楽を製作し出品。映像制作やインスタレーション、映画やCM音楽、サウンドアート、パフォーマンスアートのプロデュース等、ストックホルムを拠点に幅広く創作活動を行う。主な作品にパフォーマンスアート『mori』(2016)、鏡と音のアート展『Minnen』(2017)、インスタレーションアート『Beyond the Ocean』(2020)、映画音楽『モエカレはオレンジ色』(2022)、『青葉家のテーブル』(2021)等。

saiho

アメリカ在住。ランドスケープアーキテクトであり、華道峰風遠洲流指南
幼少から人と自然の関わりに興味を持ち、ランドスケープデザイン事務所 SWA Groupを経てoffice maサンフランシスコスタジオに所属。近年携わったプロジェクトとしては、ドバイ万博2020、Google Office- Mass Timber、DNP本社市谷の杜、北海道日本ハムボールパーク、渋谷2丁目再開発プロジェクト等がある。アート作品としては、主に花や自然をインスピレーションやテーマとした作品を手掛ける。BIWAKOビエンナーレ2020 にて”Beyond the Ocean”、Local Love Art Festival in Oaklandにて”To Mothers”、BIWAKOビエンナーレ2022 にて”幻象の庭‐Imagery Garden”を Sayuri Hayashi Egnellと共に発表。

– Artist Statement –

私たちという存在は、自然の悠久の時の流れの中で、今この時、この空間に集積しただけの一瞬の命のまたたきに過ぎません。しかし、各々に考えたり感じたりできる「心」を持った命であり、一つの花が散る姿に感動を感じたり、心を通して様々な境界線を越え、自分を越えた世界と改めてつながることができます。saiho + Sayuri Hayashi Egnell は、光や音、水や空気、花や植物といった自然のエレメントをモチーフや素材としたインスタレーションや映像により、各々の体験や記憶、感情や感覚を呼び起こし、鑑賞者が各々の心の深淵に触れ、そこから様々な境界線を越えて世界とつながれる体験を提供する作品づくりを行っています。

all right reserved
copyright © saiho-scape.com

jaJA